福祉住環境コーディネーターの知識を活かせる業界

介護サービスの利用者を直接サポートする介護士や、介護サービスの提供を支援するケアマネジャーなど、介護の仕事には様々な種類があります。収入は職種ごとに異なりますが、福祉住環境コーディネーターに対して資格手当を支給している事業所も存在します。また、福祉用具を扱う会社で働く場合にもこの資格が役立ちます。介護施設で働く場合には、施設内に潜むリスクを察知する「センサー役」として機能し、介護の質向上に貢献できます。

建築業界でも福祉住環境コーディネーターのニーズが高まっています。高齢化に伴い、住環境の見直しを行う高齢者が増えているためです。バリアフリー住居を設計する際には、高齢者にとって快適な住環境とは何かを理解していなければなりません。これからの住居設計にはデザイン性だけでなく安全性も求められます。また、介護施設を建築する際には事業所や行政などとの連携が必要です。その際に、各分野の橋渡し役として機能します。

医療業界で福祉住環境コーディネーターの資格が役立つ職種は、作業療法士や理学療法士などの「リハビリ専門職」と「看護師」です。特に看護師はあらゆる場面で活躍できます。例えば、回復期リハビリ病棟に勤める場合、障がいを持った患者の生活を支えるために院内に設置されている福祉用具などの設備を見直す際に、福祉住環境コーディネーターとしての専門的な知識が役立ちます。結果として看護の質向上につながるため、関連する仕事に就く看護師は資格取得を検討してみてください。