資格取得のための基礎知識
各級の特徴
3級は福祉の基礎知識について問われます。そのため、福祉を学んでいる学生の受験者が多いという特徴があります。その他だと、建築士や介護士がスキルアップや会社からの要請により受験するケースが多いようです。また、2級と同時に受験可能なため、2級を落ちた際の滑り止めとして受ける場合もあります。
2級はより実践的な知識が必要となり、介護支援・保健医療サービス・福祉サービスなどの広い範囲から問題が出されます。難易度が高い分、周囲からの評価を得やすく、業務内容の幅も広がります。建築業界で活躍する建築士や住宅改修を手がけている事業所の職員などが受験しています。
1級を受験するためには、2級の取得が絶対条件となっています。2級・3級とは一線を画しており、難易度も一気に上がります。1級については、福祉分野よりも建築関係で働く人のほうが多く受験しているようです。
合格率について
試験はこれまで40回ほど開催されていますが、3級の合格率は第1回からこれまで40%~60%ほどを推移しています。一方で、2級は合格率の振れ幅が大きいです。試験開始当初は10%ほどとかなり低い合格率でしたが、近年は徐々に上がっています。しかし、それでも30%~70%で推移しており、開催年によって大きく異なります。
1級は、最も合格率の振れ幅が少ないです。平均して10%未満で推移しており、難易度は非常に高いです。理由としては、記述式試験や設計図の作成など、高い専門性を必要とする問題が出されるためです。1級については、建築関係の知識がなければ実質的には取得不可能です。
試験内容
2級・3級はマークシート方式で出題されます。基本的に、公式テキストの内容をもとに問題が用意され、4~5つの選択肢から正しいものを選択していきます。特徴として、「ひっかけ問題」が多い傾向にあるようです。長文のテキストで、一部分だけ内容が間違っている、数字が異なっている、といったものです。そのため、慌てずじっくりとテキストを読んだ上で問題を解く必要があります。
1級はマークシート方式だけでなく、記述式試験も行われます。午前がマークシート方式で、午後が記述式試験です。図面を読み解き問題点を指摘する問題や、部分的な作図、200~300文字程度の論述があります。試験時間が合計で4時間近くあるので、集中力を維持する工夫も求められます。テキストの内容を読み込んで過去問を解くだけでなく、論点を簡潔に記述する技術も求められるため、文章力を鍛えなければなりません。
なお、すべての級で「100点満点中70点以上」が合格ラインです。
福祉住環境コーディネーターは「+α」を叶える資格
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福祉住環境コーディネーターとは
専任でなく兼務するのが一般的
福祉住環境コーディネーターの資格を持つ人のほとんどは、メインの仕事と兼務しながら福祉住環境コーディネーターとして活躍しています。この資格があれば、高齢化に伴う住環境のニーズに対応できる人材としてあらゆる現場で重宝されます。
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